2012年6月
しましま兄弟??
いつも寝てばかりのネコ先生ですが、聴音の時間になると
ぱちっと目が覚めて、「にゃーん」と言いながら生徒さんの
隣に座ってじーっと生徒さんの顔を見つめます。
レッスンでは低いテーブルを使っていますので、ちょうどネコ先生の目線が
ノートの高さになり、動くエンピツが見えるようです。
生徒さんもネコ先生が隣に来てくれるとクラスメートが
増えたような気持ちになって、「一緒に考えようねー!
これはなんだろうねー?」と話しかけながら聴音に取り組んでいます
先日も、ピアノが大好きな男の子が来て聴音をしました。
案の定、ネコ先生は男の子の隣に座ってじーっと見ていました。
ちょうど男の子はグレーと黒のボーダーのシャツを着ていました。
ネコ先生も同じ色柄ですので、私は「しましまが同じで、兄弟みたいね!」と
言うと、男の子も「あー、ぼくと同じ柄だね!」と言って、ネコ先生の
頭や背中を優しくなでてくれました。
その後、ゴキゲンになったネコ先生はその場でごろんと横になると、
のどをごろごろならして手足もしっぽも思いっきり伸ばしていました。
やっぱり寝るのが大好きなネコ先生です(笑)
ネコ先生は、今年で生まれてから19年たちます。
長生きの秘訣は、毎日、生徒さんの弾くピアノの音を
聴いたり、生徒さんとのふれあいだったりするのでしょうか。
ぼくの将来の夢は・・・!!
野球が大好きな中1の男の子がいます。
野球は小学校からずっと続けていて、中学に上がると学校の部活に入って
今はサードを守っているそうです。
私は「野球が大好きだから、大学に行っても野球を続けるの?」と
聞きますと、男の子は「はい!ぼくの夢は、
6大学の野球部に入って頑張りたいんです。それから、もしできれば
社会人野球にも入って野球をずっと続けたいです!それで結婚して子供が出来て
男の子だったら、絶対野球を教えます!女の子だったら『ナデシコジャパン』
に入れるように特訓します!ぼくはひとりっこだから、できれば
兄弟が3人くらいいるといいなーって思います!!そのために、
しっかり今、勉強しておかないとって思うんです。機械いじりが好きだから
そういう仕事に憧れます!!」と、目をきらきらさせながら、
とてもはっきりした将来の夢の計画を聞かせてくれました。
(私の中1の時と大違いです!)
男の子は幼稚園の頃からレッスンに来てくれていますので、
私は「〇〇くん、すごくお兄さんになったね!!うれしいなー!!」と
声をかけました。
男の子は「まだ夢だから、どうなるか分からないけど、がんばりたいなー!」と
言って、にこにこっと笑いました。
その笑顔に小さい頃の面影はまだ残っていますが、5年後、10年後、
その夢に何歩も近づいているといいな、と思います!!
東日本大震災。
はやいもので、もうすぐ7月を迎えます。
近所の家の軒先に植えられたアジサイが、あちらこちらで
紫色や薄いピンクなどのきれいな色で咲きほこっています。
昨年は東日本大震災という未曽有の出来事が日本を襲いました。
私たちの受けた深い悲しみと傷跡は、いまだに消えません。
そして、もうすぐ2回目の夏を迎えます。
昨日のテレビで、空一面に広がった地震雲の事や、地下水の変化、
琵琶湖湖底での湧水の変化など、様々な地殻変動に関する話をしていました。
地球が生きている限り、地盤が動く事は避けられないとは思いますが、
地震によって尊い命が失われないように、
少しでも被害が少ないように、と願わずにはいられません。
そして何よりも今、被災地の方々の痛みと苦しみが少しでも和らぐ事を願い、
私にも出来る事をこれからも一歩ずつ続けていきたいと思います。
もうすぐ本試験です!!
将来は保育士さんを目指して大学受験に取り組む高3の女の子がいます。
今、選択の授業で取った音楽では、合奏の試験が目前に迫っています。
女の子は友達4人と組んで、リコーダーとピアノの合奏にしました。
授業では本試験の前に2回、事前のチェックがあり、どの位仕上がっているかを
見てもらうテストがあります。
女の子は「もーどうしようどうしよう!!期末の直前が本試験なんです!」と
言って、練習しています。
先週行われた1回目のチェックでは、ほとんどリコーダーとの合わせが出来ず、
先生にも怒られて、女の子はしょぼんとしてレッスンに来ました。
私は女の子に、「〇〇ちゃん!!中3の時を思い出して頑張ろうね!!
合唱コンクールの伴奏を頑張って、最後の本番では
出来なかった所が弾けたよね!!今回も高3で大変だけど、ミラクルを
起こそうよ!!」と励ましました。
決して器用ではない女の子ですが、とても辛抱強く頑張る女の子です。
「そうですね!やってみます。でも、ミラクルは大学受験の方に
取っておきます!!」と言って、にこっと笑顔が出ました。
それからは、まず伴奏のソロを徹底的に練習して、表情をたっぷりつける事に
集中しました。
2回目のチェックのあった翌日、レッスンに来ると女の子は
「先生ー!!ほめられましたー!」と嬉しそうに話してくれました。
「学校の先生が、『ソロの所がよくなったよ。あとは伴奏の所を練習する
ように』って言ってくれました。」と報告してくれました。
難しい伴奏だったので、ようやく長いトンネルから抜けた気分になり、
私も女の子も「あと3日!!頑張ろう!!」と気合を入れてその日のレッスンに
入りました。
今週の金曜がいよいよ本番です。
ガンバレーガンバレー!
コンチェルト
音楽大学を出てから留学をされ、今はピアニストの先生について
勉強を続けている女の子がいます。
女の子自身もよく演奏会をしますし、ピアニストの先生の
コンサートのお手伝いをする事もあります。
来週はピアニストの先生のピアノコンチェルトのコンサートが
あり、女の子は譜めくりをします。
昨日はその曲のCDをかけて、私と一緒に譜めくりの練習をしました。
現代曲の新曲で、しかも手書き譜のために、女の子は一生懸命に目をこらして
楽譜を読んでいます。
「そんなに速い曲ではないけれど、気を抜けない曲ですね。緊張ー!!
目薬をさして頑張ろう!!」と言って、女の子はCDに合わせてめくる練習をしました。
女の子が緊張する理由はもう1つあります。
ピアニストの先生と一緒に演奏するのがN響である事と、音高時代の1つ上の
先輩が次期コンサートマスターでいるらしく、ほかにも何人か所属しているようです。
女の子は「高校の時の先輩たちとは、生徒会で一緒だったり、授業のノートを貸して
あげたり、いろいろ思い出があるんですよ。何だか懐かしいような、
ちょっと恥ずかしいような・・・そんな気分です!」と言っていました。
私も譜めくりのイメージをして、「ここは早めにめくって次の音が
見れるようにした方がいいね!」など話しました。
「せっかくのN響ですが、音に聞き惚れてしまうと譜めくりが分からなく
なってしまうのが残念ですー!!」と、女の子はにこにこして話していました
イタリア歌曲に挑戦しています!!
高校1年生の女の子がいます。
普通高校に通っていて、選択の授業は音楽をとっています。
今、女の子のクラスは『イタリア歌曲』に挑戦し、4~5曲を練習中です。
巻き舌はまだあまり上手にできないようです。
(私も初めは苦手でした。)
女の子はアルトのとても豊かな声量の持ち主なので、よく
合唱コンクールでも、音楽の先生に重宝がられています。
難しいパートを担当する事が多いので、女の子本人は
「大変ー!!」と言ってレッスンに来て練習に励んでいます。
今回はソロの試験なので、女の子はますます張り切っています。
「どっちがいいと思いますか?『カーロ・ミオ・ベン』と
『オーソレ・ミオ』の2曲で迷ってます!!」と言って
女の子は楽譜を見ていました。
私も「そうだね、それぞれ〇〇ちゃんの良い所が出せると
思うから、両方をよく歌って決めようね!」と言って
私は伴奏を弾き、女の子は何回も歌って練習をしました。
次回のレッスンで、どちらかに決める予定ですが、
とっても楽しそうに歌っている女の子を見ていると、
「両方歌ってもらいたいなー。」という気持ちになります。
巻き舌もとても上手になりました!!
分からない所を探そう!!
勉強でもピアノでも『わからないー!!』と言う事はありますが、
『わからない所が分からないー!!』という事もあります。
今やっている曲の譜読みが何が何だかわからなくなってしまったようで、
「ピアノが好きだったのに、もうイヤだー!」と
女の子は泣き出しました。
女の子の『わからない所がわからないー!!』の状態でレッスンが始まりました。
私もどこが分からないかを一緒に女の子と探すことにしました。
(私もこのような経験があり、今でもピアノが好きでいられるのは
先生のおかげです。ここからが私の腕の見せ所です。)
すると、どうやらリズムのとらえ方が苦手のようでしたので、
女の子自身に同じリズムをノートに書いてもらったり、歌ったり、リズムたたきを
したりして、少しずつ『わからない所を発見しよう!!』という事に取り組みました。
リズムの事がわかってくると、女の子の顔は少しずつ晴れやかになってきました。
ピアノが楽しいという気持ちがもどってきたようで、先日もかぜぎみだったのにもかかわらず、レッスンに来てくれました。
私は「無理しなくて大丈夫だよ。」と言いますと、
女の子は「はい!済みません!でも、最近また楽しくなってきました!!」
と言って、レッスンに来てくれました。
私も私の小さいころに教わった先生に少しでも近づけたかな、と思いました。
息子と一緒に勉強中です!!
今レッスンに来て頂いている生徒さんの中で一番小さい生徒さんは3歳の男の子です。
まだレッスンを始めたばかりで、ト音記号をなぞったりリズムたたきをしています。
男の子の一番のお気に入りは、いろいろな新幹線の写真が載っている
子供向けの本を見ながら、電車の曲を弾く事です。
毎回レッスンに来ると、「ぼく、電車弾きたい!!」と言ってピアノのイスによじ登ろうとします。
お母さんは「まだよ!順番順番!!」と言って、「お願いします!」のご挨拶から始まります。
お母さんはピアノを習ったことがないので、「私も一緒に勉強中なんですよ。
でも子供の方が覚えるのが速いですね!がんばらなきゃ!」と笑っていらっしゃいました。
私も「きっとお母さんと一緒にピアノのお勉強が出来て、
〇〇くんもとっても楽しいと思いますよ!!」と言いました。
来週は新しくド・レ・ミの音を書いて歌う予定です。
今、カーズに夢中の男の子なので、レッスンではがんばったご褒美に、
私の作ったカーズのクッキーをプレゼントしようと思っています!!
一輪車って楽しいです!!
先日、レッスンが始まる前に玄関を掃いていますと、さーっと自転車が
横切る音がしました。
「こんにちはー!」という明るく元気の良い声がしたので見てみますと、
その日のレッスンに来た女の子でした。
何と!!女の子は一輪車に乗って来ていたのでした!!
お母さんからは「自転車が大好きで、一輪車も低学年の頃から
乗っていて、お友だちの所へもよく乗っていくんですよ。」と
話には聞いていましたが、見たのは初めてでした!!
私は「あれー〇〇ちゃん!!すごいねー!!よく乗れるねー!!
先生はとっても無理だな、尊敬しちゃうなー!」と
言いますと、女の子は「えー、もう簡単簡単!!」
と言って、うれしそうにくるくると走って見せてくれました。
とても器用に楽しそうに一輪車に乗っている女の子は、
そのまま天気のよい青空までぐんぐん走っていきそうに見えました。
台風。
今週火曜日の夜から朝にかけて暴風雨となりました。
夜のレッスンの方は他の日に移動して頂き、まだ雨の弱い
時間の方のレッスンだけ行いました。
コンクールに出るために頑張っている男の子も元気よく来ました。
後ろの髪の毛がいつもピンとアンテナのように跳ねている男の子ですが、
さすがにこの雨でぬれたのか、おとなしくなっていました(笑)
男の子は「夜はすごく雨と風が吹くんだよ!!
むぎちゃん(飼い猫の名前です)お留守番は大丈夫かなあ??」と、
かわいがっているネコの事をとても心配していました。
お母さんも「大丈夫よ、お姉ちゃんがいるから面倒みてるわよ。」と言いますと、
男の子は「あ!でも、お姉ちゃんは雷が怖いから、雷がなったら逆にむぎちゃんに
なぐさめられているかもね!!」と楽しそうに話していらました。
その間、うちのネコ先生は相変わらず毛繕いにぬかりはなく、
一生懸命からだをなめていました。
チラっとこちらを見ると、「今日はチェルニーとバッハとスカルラッティが
聴けるんだね。よしよし。」と言いそうな顔をしてから、丸くなって寝てしまいました(笑)